アメリカと日本の違い ~個人練習①~

みなさん、こんにちは。

まだまだ続きます。アメリカと日本の違い編。。。

今回は個人練習について。

アメリカ人って練習しない。。。こんなイメージありませんか?

でも、アメリカで観たもの。聞いたもの。日本に帰って来て観たもの、ってそんなイメージとはかけ離れたものでした。

JBLでスタッフをしていた時も、三菱の時はロン・ヘール、アントニオ・ラングは誰よりもシューティングをしていましたし(梶山さんや沖田さん、大野さんは同じくらいシューティングしてました)、日立でも、スコット・バレルやカール・トーマスはかなり打ち込んでいました。特にNBAでプレイしたことのある選手はオフに体育館を開けて練習をしたり、シューティングを必ず多めにやってから帰ったりしていました。身体に染みついている、といった感じでしょうか。

アメリカの選手って本当に練習熱心な人がいます。シューティングをドリブルから、ミートから、ダミーを立てて、などバリエーションを変えながら、延々とやっている。それも一本落とすだけで、「〇〇〇〇!!!」と放送禁止用語を連発しながら、なんか本気でやっているんです。ジムに来ている人が思わず見入ってしまうような、集中力と気合の入ったシューティング。

ここしばらくそこまで気合の入ったシューティングを観たりしたことは無いです。

大学の時、近所に住んでいたJoe Crispinという選手。日立で一緒だったタイラー・スミスの大学のチームメイトで(だからタイラーのことは良く知っていました。未だにビデオを数本持っているくらい(笑))、フリースローが90%を超えるような選手です。数年前までスペインでプレイし、田臥選手がDリーグにいる時はDリーグで相当名前を上げていた選手です。フェニックス・サンズやレイカーズでもプレイしていたことのある178cmのシュートの得意なPG。

この人の練習がすごかった。シュートは全てスウィッシュ(リングに当たらない)。フリースローを観ていても、平気で50本連続くらい入れてしまう。(練習でフリースローを落としたのを観たことが無い)

最近読んでいるラリー・バードの本でも(そのうち紹介します)、ステップバックだけを1日800本練習していた、とか、私の大学時代、無名校を率いてファイナル4まで進出してかなり注目されたJackie Stilesという女子の選手は1000本シューティングを一人でしていたそうです。1年に1回とかではないですよ。毎日です。

体育館の問題や環境の問題、とか言う人もいるかも知れないですが、それだけでは無いのかな、と。マジック・ジョンソンはミシガンで雪が降っても、スコップでアスファルトまで雪を掘って、その上でドリブル練習をしていたそうです。そこまでする選手ってなかなかいないですよね。トリッキーなプレイで一時代を築いたジェイソン・ウィリアムスも、家で壁に四角いマスを書いて、何百回もそのマスに向かってビハインド・バック・パスを投げ続けていたと聞きます。

アメリカの選手はある程度の高校でプレイしている選手は、自分なりの個人練習メニューやウェイトトレーニングのメニューを自分で持っていたり、自分で考えることが出来ます。例えば、二人で体育館に来たら、ペアでシューティングをしている。それも自分にあったシューティングをただ黙々と行うんです。その後、1ON1をしたり、実戦的な練習をして帰る。

日本ではペアでシューティングをしている風景をあまり見かけたことがありません。チームで約束として行っているのはよく見かけますが、選手が自分で体育館を見つけて、ペアでワークアウトしたり、そういうのをあまり聞いたことが無かったりします。シューティングのルーティンを持っている選手も少ないのかな、と。三菱の時は、梶山選手や大野選手、沖田選手、ロン・ヘール、アントニオ・ラングなどはそれぞれのメニューをしっかり持ってこなしていました。日立では斉藤選手、宮ノ越選手、などがしっかりとメニューを持っていたのを覚えています。やっぱり自分で考えたり、練習出来る選手が結果を残せるのだな、とこれは日米変わらないな、と思ったのを覚えています。

体育館が無い。環境が無い。確かにそう。

でも、アスファルトもあるし、壁もあるし。近所迷惑と言われても、やり方はいくらでも考えられるのかな、と。アメリカの選手って本当に練習する。それも基本的なことをしっかりと。

シューティングするなら、

① 止まった状態

② ドリブルから

③ 動きの中から

って必ず順番を踏みながらやるし、フリースローもただ打たずに「連続何本」とか、「何%」とか数字を追いかける。ゲームみたいにしながら、自分を追い込みながら、真剣に。。。

やらされてやる練習じゃなくて、自分で作る練習。。。

アメリカのそういう所、伝えていきたい。。。