Coaching Philosophy⑥

みなさん、こんにちは。

先日紹介した「戦術的ピリオダイゼーション理論」に補足です。

モウリーニョ監督などは、一週間のプランしか建てないそうです。

トレーニングも全てボールを使って行う。

「サッカーをするのに必要な筋力、体力はサッカーをやっていればつく。」

もっともな意見でもありますが、サッカーよりコンタクトが多いバスケットボールではやはりトレーニングは必要だと個人的には思います。

自分は「戦術的ピリオダイゼーション理論」でもなく、ただのドリルでもない、そんな練習が理想なのかな、と今は考えています。

ヨーロッパなどに視察に行った人から聞くと、ドリルの組み立てなど「なるほど」と思うことが多いですが、それともちょっと違う感じがします。

サッカー界に自分が尊敬する方がいて、その方は自分がバスケットで目指すコーチングに似たようなコーチングをサッカーで既に確立されている方です。

いつも行き詰まると相談に行くのですが、「ああ、今そこかあ。そこは頑張れば大丈夫だよ」とか、「こういう風にスケジュールを作っていたよ」とか、丁寧に教えてくれます。結局何理論、という名前の無い領域なのですが、こういう人がいただけでも自分は幸運だと思っています。いつも二人で話すときはすごく抽象的で感覚的な話になるんですね。「こうするときっとこういうデメリットが生まれてくると思うのですが。。。」、「そこは大丈夫だよ。選手が勝手に自主練するようになるから。。。」とか「そこは具体的にドリルを行う」など、違うスポーツではっきりした事象を共有出来ていないはずなのに、話を聞いていると自信がもらえる、そんな方です。

結局今は、

「細分化した反復練習」

「知っていることを全て伝えることを目的とせず、選手のパフォーマンスが上がることを目的としたコーチング」

「原理原則を基準にしたコーチング」

「戦術的ピリオダイゼーション理論に似たような、でも全然違うコーチング」

を「全習法」とだけ呼んで人には説明していることが多いです。

タイトルの「Coaching Philosophy」というのは、「自分のコーチ哲学」とかたいそうなことを言いたいのではなく(なにせまだヘッドコーチ経験無いですから!)、こうしていろいろな考え方やいろいろなコーチのコーチ哲学に触れて、悩んで、組み立てていくことで、自分のCoaching Philosophyが出来ていくのではないかと。そんな意味でつけてみました。

ここでは海外の方法論を主に紹介してきましたが、こうしたことを日本で実践してみて、その都度いろいろご指摘頂いたこともかなり自分の中では大きなことなんですね。これまで関わってきた全てのチームのヘッドコーチももちろんですが、講習会やクリニックなどで出会ったコーチ達の何気ない疑問とか、つぶやきから考えさせられたり、気づかされたり、より考えが深まったりしたこともたくさんあるんです。(主に「不自然さ」とか「違和感」という言葉に置き換えられる気がします。)

いつかヘッドコーチになれたら、自分はどんな方法でコーチングするのかなあ、とたまに考えます。

性格上、その時のそのチームの選手や歴史や状況をみて、一から考えるのでしょうが(笑)

きっとそうやって考えていく作業が”楽しい”作業なんでしょうね。

いつかそういう力をつけられるよう、今は今いる場所で精一杯勉強、吸収していきたいと思います。