2016.06.23

オフェンスのまとめ③ 〜ショットの期待値〜

みなさん、こんにちは。いつもありがとうございます。

ちょっと連載してきたオフェンスについての今現在の自分の考え方のまとめ、第3弾です。前回お話ししたように今の自分は女子以外のプロチームでモーション・オフェンスを教えることはないと思います。その理由は前回お話ししたのに加えてまだ一つあります。それはまとめ①でお話ししたペイントのシュートにも関わってきます。

ペイントのシュートを30点、60%以上の確率で決めれると試合の勝率が上がる、という話をしました。これは日立サンロッカーズ時代に3年間取り続けて出た数字です。代表時代はおそらく40点、60%以上。どこかで質問を受けましたがこれがNBAだと確率は60%と変わらないものの、得点はおそらく50点くらいになると思います。試合時間も平均得点も違うからです。

自分の予想ですが、おそらく得点の50%弱(45%〜50%)くらいをペイントで得点し、なおかつ60%以上の確率で決められることができたら勝率にダイレクトに影響が出てくると思っています。
どなたかこの指標を持っている方がいたら是非教えてください。

ここでドリブル・ドライブ・アタック・オフェンス(ドリブル・ドライブ・モーション)を提唱したヴァンス・ヴォルバーグ氏の理論をご紹介したいと思います。前に何度か書いたことがある気がしますが。。。

彼は同じようにエリア別のシュート%の目標値を持っていて、それを元にオフェンスに革命を起こしました。
3P 40%
ミッドレンジ 35%
ペイント 60%

彼が賢いのはこの確率をもとに「各エリアのシュートの期待値」を算出したことです。
例えば、もしペイントのシュートを60%の確率で決められるとしたら、「ペイントでシュートを1本打つと60%の確率で2点取れる」=2点x60%=1.2点となります。つまりペイントシュートを1本打つことが1.2点分の価値がある、ということです。
このセオリーで考えていくとこうなります。
3P 40% = 3点 x 40% = 1.2点
ミッドレンジ 35% = 2点 x 35% = 0.7点
ペイント 60% = 2点 x 60% = 1.2点
つまり、3Pを40%で決められるとした時の1本の価値とペイントを60%で決められるとした時の1本の価値は同等、ですが、ミッドレンジの価値というのは低くなる、ということです。
またもしフリースローを70%で決められるとした場合、フリースローの価値は、
フリースロー 70% = 2点(2本で一回のため) x 70% = 1.4点
となり、最も価値が高くなります。

以上のことから、シュートの優先順位は否が応でも、
①ペイント (期待値1.2点+フリースロー(期待値1.4点)をもらえる確率が最も高い、また期待値1.2点の3Pをオープンで打てる確率も多くなる)
②3Pシュート (期待値1.2点)
③ミッドレンジ (期待値0.7点)
となります。

彼の理論に初めてであった時、自分がそれまで調べてきたスタッツをさらに進化させて全く新しいオフェンスまで創造していたので、かなり興奮したのを覚えています。

自分はちょっと違う分析の仕方をしていました。
自分はペイントエリアのシュートを5つのパターンしかない、と分類したんです。
1)ファーストブレーク
2)ドライブ(オンボールスクリーンからのドライブ含む)
3)ドライブの合わせ、カッティング、飛び込み(パスでボールを受けてシュートをするケース全て)
4)ポストプレイ
5)オフェンスリバウンド後のプットバック

日本では「小さいなら走る」という理論はありますよね。だからファーストブレイクを増やす方法は考えたい。でも、毎試合全ポゼッションの20%以上をファーストブレイクにする、ということさえ、高いレベルでは非常に難しい。これは日立サンロッカーズで挑戦しても難しかったですし、NBAを見てもわかるように年間試合数が多くなった場合、また年齢も関係あるのかもしれないですが、プレスなどを中心にしてプレーして成功したチームがないです。学生や年間30試合程度のリーグであれば(NCAAなどはそうです。だからもしかしたらWJBLでは実行可能かもしれないです)、やれないことは無い気はしますが、年間80試合とかBリーグのように70試合くらいのリーグになると難しいと思います。
それに仮に全ポゼッションの20%以上をファーストブレイクにできたとして、だいたい85ポゼッションが平均として、20ポゼッション程度。そのうち、70%の確率(これはファーストブレイクでも高い期待値です)で得点できたとしても28点。あとの65ポゼッションはハーフコートで得点しなければなりません。
(全ポゼッションにおけるファーストブレークの割合もエリアとともに出していましたが、それはまたいつかご紹介します)

つまり、どうしてもハーフコートでペイント内で得点を取る必要が出てきます。

では上記5つの方法でどんな方法があるのか?

次回はこの辺を触れていきたいと思います。

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