2016.07.21

オフェンスのまとめ⑧ 〜システムのメリット〜

みなさん、こんにちは。

ちょっと間が空いてしまいましたがここまでの投稿でオフェンスの話をスタッツから始まり、自分の経験則も含めいろいろな観点から書かせてもらいました。今、現在自分が考えているオフェンス、特にプロレベルで教えるオフェンスは「システム」です。

自分の中の定義では「システム」と「セットオフェンス」の違いは、「セットオフェンス」は選手とボールは、AからBへ、というように決められたパターンを辿ります。もしディフェンスにオーバープレイされたり、対応された場合、セットオフェンスは幾つかの対応するオプション(”カウンターオプション”と呼びます)はあるにせよ、最終的には動きを止められてしまう可能性がある一方、「システム」はディフェンスに対応されても大きく崩れず、自分たちの約束事に戻ることができるようなイメージです。

有名なところで言えば、トライアングルオフェンス、プリンストンオフェンスなどがそうですよね。モーションオフェンスもシステムになりえます。ただ、ここで言いたいのはスパーズやウォリアーズが使っているオフェンスも「システム」(厳密にいうとトライアングルオフェンスやプリンストンオフェンスよりもカウンターオプションが少ないのですが。。。)と考えていて、自分はトライアングルやプリンストンよりもこうしたオフェンスの方が良いのではないか、と今の所考えている、ということです。

「システム」にはたくさんのメリットがあります。

1)フリーランスではないので、選手の動きをある程度限定できること。

・モーションオフェンスのデメリットで書いたように、試合終盤にどの選手にボールを渡したいか等で混乱が起きづらい。

・選手の動きや必要なスキルもポジションによってある程度絞り込みができるため、個人練習やチームの分解練習に反映しやすい(これはトヨタ自動車に来て本当に毎日実感しています。教えることの的が絞りやすい!)。

2)相手のディフェンスに対応しやすいこと。

シーズンを通して同じシステムを使っていく場合、ディフェンスももちろん対応はしてきます。ですが、その対応はある程度限定されてくる。例えばここをスイッチする、とかハードショーする、とか対応策もある程度限られてくるため、その”カウンター”を練習するのは比較的容易になります。こちらのオフェンスのパターンがある程度決まっている以上、ディフェンスの守り方や仕掛け方もある程度制限されてくるので、シーズン前からそうしたディフェンスの守り方に対応する練習や準備をすることが容易になる、というわけです。試合中、たとえ相手が守り方を変えてきたとしても「想定外」(練習したことがない守り方をしてくる)ということは少ない、ということです。

3)ボールの動きを止めなくて良いこと。

相手のディフェンスをある程度想定できる、またそれに対して練習を積める、ということはオフェンスの動きが止まりづらい、ということになります。そのため”攻めあぐねる”(=相手のディフェンスへの対応に四苦八苦する)ということは少なくできます。ここの部分を前回お話したボールムーブメントの定量化をすることによって数値化していきたい、というのがこの先数年の自分の目標です。ボールムーブメントとオフェンス効率には感覚的には絶対に相関関係がある、と感じているのであとはどの程度、”どの”ボールムーブメントと相関が強いのか、それはチームやシステムによって違いがあるのか、などがわかればそれぞれの選手の特徴を活かすための「理想のオフェンス像」が見えてくるのかな、と。。。模索は続きます。。。

4)進化させることができる。

ここがトライアングルやプリンストンなどの完成度の高いオフェンスと変えられることです(もちろんどの程度それらのオフェンスのエッセンスを使うか、によって変わってくるのですが。。。)。以下の動画を見てください。これはスパーズのオフェンスが年を追ってどれだけ進化していったかがわかる画像になっています。

こうして新しく加えたいムーブメントやオプションを発見した時に既存のシステムに加えて進化させていく、ということができるのもシステムのメリットだと思います。

もしどこかでまたヘッドコーチをすることになったら使ってみたいシステムのアイデアもだいぶ溜まってきたので、何年先になるかわかりませんが試してみたいと思います。

ではでは。。。

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